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【映画】人生万歳:ウディ・アレンの回帰映画!(怪奇映画じゃないよ)

Times Square on New Year's Day
Times Square on New Year’s Day Photo by davehunt82

いや、久しぶりにニューヨークを舞台にした映画ですね。

映画『人生万歳』公式サイト

ウディ・アレンの40作目にして、しばらくヨーロッパを舞台にした(というか、ヨーロッパで映画を作るようになった)後の、久しぶりのニューヨークを舞台にした作品です。

かつてノーベル賞候補にもなった天才物理学者ボリスだが、「人生の無意味さ」について悟り、自殺を図る。命は助かったボリスだが、職や家庭、そしてリッチ な暮らしを失い、NYのアパートにひとり住む身に。そんな彼の元に、ひょんな事から南部出身の家出娘メロディが転がり込んでくる。

と、コンプレックスを抱えた厭世的な主人公に若い女の子、登場する人が次々に新しい出会いを経て変身、そしてお得意の劇中劇(劇外劇?)と、ウディ・アレンらしい、そう、あの頃のウディ・アレンを思い出させてくれる映画でした。
あの頃って言うのは、もちろん、アニー・ホール、そしてマンハッタンのころですね。 

いや〜いい感じ。
「ウディ・アレンをたいして見てない人にとって楽しめる映画」って評がありましたが、そうじゃなくて、”あ〜、そうそう!そうだったよね!“って感じで、彼の作品を振り返ったり、あの頃を振り返ったり出来る映画なんだと思います。だから、しっかり見続けてきた人にこそ、より楽しめる作品。音楽のセンスも、当然のことながらというか、相変わらずというか、最高です。

それにしても、本人が (恋愛)映画に登場しなくなって久しいのですが、この作品の主人公のボリス、まるでアレン自ら演じるマンハッタンの主人公アイザックとそっくりなんですが、Larry Davidって、そもそもウディ・アレンに似てますよね〜???アップの表情とか。

アレンファンならおなじみのドタバタパートナー組み替え騒動の後、エンディングは、ニューヨークでのニューイヤーズイブ。それぞれがそれぞれの新しいパートナーとともにボリスの部屋に集まって新年を迎える場面です。そして、(最初や途中にもあったように)ボリスが、この映画を見ているはずの我々に話しかけてきます。
次の年は、それぞれにいいことがあるよ〜 ってね! 

今日は12月29日。
ちょうどいい日に見たな〜って思わせてくれる作品でした。 

主人公ボリスは無神論者で物理学者。

原題は、神がいなくなったため(信じなくなったため)、確率的な(単なる)出会いをロマンティックなものに思うようになった となにかで読んだのですが・・・

この作品のキーワードとも言える、運(運命的な出会い)を、数学や物理のような観点から捉える人と、文字通り運命とか神と結びつける人と・・・裏から見るか表から見るかだけの違いのような感じですよね?!最後にボリスが出会う“占い師”との会話は、例によって意地悪な(と言うより、素直じゃない)言い方だな、と思うのと同時に、結局出会いってそういうものだよね、そういう素敵なものだよね、って・・・にやりとさせられますね。

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