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【映画】ヒステリア 確かに昔は、ヒステリーって言って・・・

いきなりですが、子宮摘出って、ヒステレクトミー(−エクトミーは、切除、摘出、の意味)って言うんですよね。で、いわゆる、ヒステリーは、女性特有の・・・子宮があるから(子宮がある人に)起こる病気って思われていたんですよね。


2011トロント映画祭:ヒュー・ダンシー主演 『Hysteria (ヒステリア)』(2011年) トレーラー:Movie A:So-netブログ

全く予備知識も先入観も無く、たまたま映画館で見たのですが・・・これが、なかなか、面白い映画でした。

英国ビクトリア朝、映画の中では、1880年とあったと思うのですが、これから約30年後には先日の「眺めのいい部屋」の時代というか時期になるわけですから、女性の立場というか権利というか、その意識の勃興期だったりするんでしょうか、そんな時代。

そんな時代に、最新の科学研究を追おうともしない旧態依然とした医療の現場に嫌気のさした主人公のモーティマー・グランヴィル博士は、ロバート・ダルリンプル博士のもと、”満たされない”女性にマッサージを施す(えっと、詳しくは映画をご覧ください)職を見つけます。

腱鞘炎を抑えつつ、次々と客(患者・・・念のため、全部女性です)をこなすモーティマーは、いつしかダルシンプル博士の次女、エミリーに心を寄せるようになります。

しかし、長女の方のシャルロットは、破天荒というか、(父親の言うことを素直に聞く)エミリーとは全く違ったタイプで、上流階級相手のマッサージ医療には興味を示さず、貧困層、労働者層相手の福祉施設を切り盛りし、借金に追われつつも、近くの建物も買い取って福祉医療センターにしたいと考えています。そして、モーティマーの気持ちは・・・

腱鞘炎のためにいったんはダルリンプル博士とエミリーの信頼を失いかけたモーティマーですが、発明家(?)の友人エドモンド・セント・ジョン=スミス卿と共に、ある機械を作り上げます。これが大当たりして、モーティマーはさらに有名人に!そして、ついにエミリーと婚約!
しかし、その婚約パーティーの会場で、シャルロットは、施設の金銭的なトラブルから警官を殴るという事件を起こしてしまいます。

父親であるグランヴィル博士は、「刑務所に入れられるくらいなら、精神病院の方が(人目が)まし」と、モーティマーに“シャルロットは”ヒステリー”だと診断(証言)するように依頼(命令?)します。
ヒステリーだと診断されたら、精神病棟に入れられて子宮摘出(ヒステレクトミー)を受けることになるわけですが、さて、モーティマーの証言は?

この裁判の場面、モーティマーの証言も素敵なんですが、傍聴席にいる女性達の反応、これがいいんですよ。シャルロットの施設の関係の女性はもちろん、ダルリンプル家で働いていた(一応ちゃんと家政婦として働いていた)元売春婦も、そして、これまでのモーティマーの顧客だった”上流階級の女性”までも、シャルロットとモーティマーの言葉に大拍手!

エンディングを見れば、ロマンティック・コメディーと言えるのですが(ちょっと、エロティック・コメディー的な要素も・・・(笑))、いったい、ヒステリーとはなんだったのか?、そして、時代背景を考えると、そして最後の裁判の場面なんかは、結構社会派の要素もありますね。最後に、今はヒステリーという概念(病名)は存在しなくなった、と説明がされています。

もしご覧になる機会があったら、そのヒステリーの説明も見て欲しいのですが、それに加えて、最後のエンドロールまで、しっかり見てくださいね・・・日立マジック・ワンズ、とか出てきますし・・・

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