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【映画】小さな命が呼ぶとき:EXTRAORDINARY MEASURES 普通では無いやり方・・・

どうして、科学者ってこんなに偏屈というか偏ってと言うか、描かれるのだろう?
って、これ、実話に基づいていて、ドラマとしておもしろさを少し欠くくらいその通りに描いているから、とも言われるので、元々ストーンヒル博士がそう言う人なのだろうか・・・ 

小さな命が呼ぶとき – Wikipedia

先日のロレンツォのオイルに続いて、実話・・・かなり無茶というか強引なやり方で新しい治療薬(治療法)を開発した話です。

Pompe病は、糖の一種を分解する酵素に異常があるために、いろいろな細胞に糖が貯まって機能障害を引き起こす病気だそうです。病名は知っていましたが、治療法(治療薬)が出来ていたとは・・・

 で、この治療薬の開発のために父親(ジョン)が奔走して製薬会社まで作り、そして老科学者が科学と(個人の)利益やプライド、そして人情の間で悩み、いらだち、様々なトラブルを引き起こしながらも、新薬の開発に至る、と言う映画です。

うーん・・・実話なんですよね?
こんなにうまく行くものかしら?でも、実話なんですよね?

確かに、アメリカは、新薬の開発や治験に対して、投資を得やすいという話は聞いたことがあります。誰か個人や一つの会社がやるというのではなくて、その薬の開発のために、あるいは治験のために、(成果が得られそうならば、ですが)ぱっとお金を集めて、結果が得られれば解散 !ってな感じ・・・

最初は、患者の支援団体(財団)からの研究資金、それから、ベンチャーを見つけて、会社を設立し、さらにはその会社を売って・・・しかし、一方ストーンヒル博士のアイデアは、まだアイデアの段階で、実用に至るかどうか、ヒトに使えるのかどうか(治験を経て発売に至るのかどうか)すらわからない。

さらに、その薬が“自分の”子供に使えるかどうか・・・ここで、自分の子供に使えない(試せない)のなら、何のためにこの数年奔走してきたのか?自分の子供と過ごす時間を取るべきだったのではないか?と悩む父親ジョン=その会社の役員。
最後には、ストーンヒル博士のアイデアで、役員を解雇された(つまり、会社の利益とは無関係の)立場で、二人の子供に新薬を試すことができ、その効果が出た!とわかる場面で、映画は終わります(あ、ネタバレ・・・)

小さな命が呼ぶとき: LOVE Cinemas 調布

この、映画評にもありますが、いろんな事が、バタバタと、しかし結局(映画の中では)簡単に解決して、ハッピーエンドを迎えます。 
ちょっと簡単すぎかな?(つまり、うまく行きすぎじゃ無い?)って思わなくもないのですが、まあ、実際、出来てみればそんな感じだったでしょうか。

面白いのは、父親ジョンは、最初から最後まで患者の父親という立場(薬の開発の目的もそうなら、社内での物事の考え方も、すべて)を通しているのですが、ストーンヒル博士の立場というか、考えというか、は、少しずつ変わってきたりもします。

ストーンヒル博士はかなり偏屈な科学者で、最初のころはむしろ資金を調達して自由に研究をさせてくれるなら、子供を救う薬を作ってあげようというギブアンドテイク的な距離感。

それが、自分の科学をやりたいという立場だったり、自分の利益はどうなるのだ?とプロジェクトに反対したり、研究チームの中でも、製薬会社の中でも、孤立したり、チームの和を乱したり・・・しかし、ジョンの、父親として子供を救いたい、と言う気持ちにほだされて、ジョンの窮地を救い、二人の子供になんとか治療が出来るように考えたりもします。
偏屈な老教授、と言う設定(事実、か)ではあるのですが、彼は、 

科学者は年とともに慎重になるが、若者は新しい考えを恐れずリスクに挑む

こうも言っています。挑戦したい、挑戦し続けたい気持ちと、失いたくない、守りたいという気持ちとの間で、ストーンヒル博士も、彼自身(の老い)と戦っている感じもしてきますね。

ラストは、薬の投薬を受け始めた二人の子供がケラケラと笑い出す場面です。これは・・・(予備知識無しで見たので、脳症の副作用かと思ったけど) 

“sugar high”の検索結果(47 件):英辞郎 on the WEB:スペースアルク
シュガー・ハイ …

つまり、薬が効いて糖を分解することが出来るようになったため、血糖が上がって興奮状態になった、と言う、笑い(と涙!)に包まれたハッピーエンドでした。

上のサイトと重複しますが、予告編動画です。

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