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【映画】めがねをかけて「めがね」を見る

荻上直子の「めがね」を見ました。

荻上直子は、あの、「かもめ食堂」の監督で、翌年に発表された「めがね」も、荻上組とでも言うか、もたいまさこさんや小林聡美さんなど、おなじみのメンバーが出ている作品です。

めがね – goo 映画

かもめ食堂はもちろん見ていたのですが、荻上さんが、どのように考えて映画を作っているか、この本でほんの少し知ることができました

この「表現する仕事がしたい!」の中で、荻上さんが、どのように(いつの間に?)監督になったか、そして、映画をどのように捉えているかが語られていますが、その中で・・・

現実の世界がこんなに悲しい事件ばかりなのだから、ワタシは、ワタシ自身が映画を見るときは少しでもほっとしたり、クスッと笑いたいと思っています。だから、ユーモアのある映画を作っていきたい。そして、ワタシの映画を見た人がほっとしたり、クスッと笑ってくれたりしたらたまらなく嬉しいのです。

と書かれています。
はたして、かもめ食堂も、そしてこのめがねも、クスッと笑わせてくれます。大爆笑ではなくて、あれ?とか、そうそう!と言うような、クスッとした笑いです。

森茉莉(鴎外の娘)が、確かこんな事を書いていたのですが・・・
「眼鏡をかけてみたら、世の中すべてが、できの悪い総天然色映画のように見えてしまうので、かけるのをやめた」と。

「めがね」の中にはドラマがないので、あらすじを書くのも難しいのですが、主人公(の一人?)のタエコ(小林聡美)は、かなり風変わりな民宿(?)「ハマダ」にやってきます。
そこでは、ハマダさんはもとより、サクラ(もたいまさこ)さんも、まあ、なんというか、風変わり。なにをするでもなく、しないでもなく・・・
そのペースについて行けないタエコは、“ちゃんと”観光をしたい、とか“ちゃんと”ゆっくりしたい、とか・・・まあ、“ちゃんと”というのも変なのですが、思うわけですね。まあ、ちょっと、理由があるようなないような(映画で描かれてはいない)・・・

さて、ピントがあってないのは、どちらの方なのかな?
いや、そもそも、眼鏡をかけて、ピントを合わせて、きちんと見ないといけないものなのかな、世の中って??
そんなことを考えながら見ていると、森茉莉の言葉が、ちょっと当てはまるような感じ・・・眼鏡かけなくても、ピンと合わなくても、“ちゃんと”見なくても、ほんわり、ぼんやり見て、ほんわり、ぼんやり生きていってもいいでしょ?

かもめ食堂はこちら。

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