原題は、KIND HEARTS AND CORONETS。1949年の作品。モノクロ。例によって、なんでこれをレンタルリストに加えたのかは、ちっとも覚えてない。
coronetは冠の意味です。
・Kind hearts are more than coronets.
優しい心は冠に勝る、ということわざをちょっと逆手にとったようなタイトル(と内容)。
貴族の血を引きながら貧しい生活を強いられてきた青年紳士が、爵位を得るために他の後継者たちを次々に抹殺していく……。
とあるわけですが、たしかに冷徹な(演技の)主人公が、淡々と復讐を兼ねて後継者を殺して行く。でも、どこかコミカルで、応援したくなる感じ。愉快痛快をモノクロで描いた、と言うか…
この愉快さは、アレック・ギネスの、一人八役の名演と言うか、なぜかドタバタとした八人が、主人公に、ただ殺されて行く、そこが笑えるから不思議です。
見ながらググって、コメディとあるけどな…と不思議に思っていたら、ラストの場面、ようやく爵位を継承できることになった主人公が、思わぬ罠に落ち、明日死刑となる身に!
やっぱり、悪は栄えないんだ、勧善懲悪の話なんだと
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