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【映画】ダーウィンの悪夢:と言うか、バタフライ・エフェクトのような?

島村菜津さんの本を読んだのと、先日のお客さんとアフリカの話をしたので思い出して、見直してみました。

ダーウィンの悪夢

日本でも白身魚(特にフライ用などらしい)として食べられているナイルパーチという大きな魚。

これはもともとアフリカにはいなかったのですが、おそらく1950年代にイギリス経由で、かつては「ダーウィンの箱庭」と言われたタンザニア湖に放流されたそうです。

ナイルパーチ – Wikipedia

アフリカ熱帯域の河川・塩湖・汽水域に広く生息する。肉食性で、小魚や甲殻類などを貪食する。
水産資源としての価値が高く、もともとの分布範囲を超えてアフリカ各地に放流され、定着している。由来は1950年代に当時の宗主国イギリスにより、漁獲量向上のために導入されたようである。

放流された水域では外来種として在来生物群集に大きな影響を与えている。特にヴィクトリア湖の事例は深刻であり、ナイルパーチの放流が原因で固有種のシクリッドなど多数の淡水魚が激減、絶滅し、生態系に(以下略)

これが…日本における外来魚と同じく、生態系に深刻な影響を与えているわけですが、生態系だけでなく、ビクトリア湖周辺の人々にどのような影響を与えてきたかを描いたドキュメンタリー。ただし、wikiにもあるように、事実誤認もあり、プロパガンダ的要素も強いので、そこはそれは頭に入れて置いて…

タンザニア湖のナイルパーチをヨーロッパに向けて運ぶ飛行機、そのパイロット。バイロット相手の売春婦たち。パーチの加工工場のオーナーとそこで働く人々。湖周辺で暮らす漁師とその子供達…

ナイルパーチという、湖周辺の集落に(たまたま)持ち込まれた資本主義の種は、その輸出を通じて、いわゆるグローバル化をタンザニアにもたらし、経済格差を、そして、集落の貧困化、犯罪の増加、HIV感染症、そしてストリートチルドレンの増加をもたらします。

映画では、生態系への影響も少し触れられていますが、これは象徴的なもので、ナイルパーチの放流というたった一つの出来事が、どのような社会現象をもたらしたか、これをたんたんと描写して行きます。

そして、パイロットも空港関係者も誰も知らない(と言っていた)、パーチを積んで帰る飛行機は、来る時に一体何を積んできているのか?

これが、ドキュメンタリーとしてのオチと言うか

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