一瞬、言葉を失っちゃったな・・・
時事ドットコム:映画監督アンゲロプロス氏死去=世界的巨匠、バイク事故で-ギリシャ
最近はちょっと見てなかったし、今確認してみると、見てない映画もわりとあるのも確かなんですが、福岡にいたときに福岡でかかったものは、そして岩波に見に行く機会があったものは全部見てるはずです。
サイトの引用ばかりで申し訳ないのですが、
ここに、僕が最初に見たアンゲロプロス作品、「旅芸人の記録」が紹介されています。
ひたすら曇天下での計算され尽くした路上のシークェンス・ショットは、古典劇の重みの中に過去の迫真の蘇りが(略)
そうそう、ひたすら長いショット、うす暗い画面、そして・・・
何が何だか分からないストーリー!
いや、ギリシャの古典の名前がちょっとでも浮かんだから良かったようなものの、そうでなければ、わけ分からない映画で終わってたでしょうね・・・
でも、妙に惹かれるものがあって、解説を読んで、ストーリーを確認して・・・と言っても、古典はともかく、当時の僕がギリシャの現代史なんて知るわけがないんですけど、 それも解説で確認しながら・・・もう一度見に行って・・・(一回、約4時間の映画ですが(笑))
そして、映画の奥の深さー階層の深さとでも言えばいいのかーに圧倒された、というのが感想ですかね。古典劇と現代史と、そして劇中劇とが精緻に重ね合わされて、互いに深めあっていく構成。うーん・・・
この歌、今でも覚えてるんですよね。
その後の作品も、ちょっと見て理解できるというタイプのものでは無かったとは思うのですが、比較的最近の(と言っても98年)「永遠と一日」は、多分歴史とはあまり関係が無くて・・・しかし、哲学的というか、タイトルからして分かるような分からないような・・・
あらすじ 解説 永遠と一日 – goo 映画
しかし、長いショットと暗い画面、そしてその画面の美しさは、やはりアンゲロプロスでした。
このあたり、レーザーディスク(は何物だ?♪)では持ってたんだけど、レンタルは探してみたけどなさそう・・・とても需要がある気がしないもんな・・・買うのも、ちょっと高いけど、見直してみたい・・・いや、見直さなくてはいけない映画の一つだと思っています。
(でも、4時間だと途中で寝ちゃうな、今だと)
話はさらに遡って、開高健が亡くなったときに、ある一つの・・・読書のベクトル(まあ、ジャンル、と言うか、スペクトラムと言うか)の一つを失った気がしたのですが、アンゲロプロスの死も・・・事故だけになおさら残念ですが、映画のベクトルの一つを失った感があります。
合掌
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