Men are such fools.
Men want to be heroes,and their widows mourn.
そ、そうですか・・・
いや、古い映画を見ました。1964年の、バート・ランカスターの主演作。またまた、何でこれをレンタルしたのか忘れちゃいましたが…
ここに紹介されているとおり…
第二次大戦の終わりも終わり、あと数日でパリが解放される(はず)と言うときに、ナチスが(正確に言うと、ポール・スコフィールド扮するバルドハイム大佐が)大量の美術品を略奪し、ドイツに持ち帰ろうと(持ち逃げようと)試みます。この美術品を梱包し、画家たちの名前を箱に印刷する場面…次々に出てくる名前を見るだけでも、「彼らの、この作品がどうなるんだろう?」とどきどきします。
ちなみに、原作は当時のルーブル別館の館長とのこと。映画の中では、美術館長から略奪の阻止を頼まれたフランスの鉄道員たち(〜レジスタンス)が、様々な作戦で、美術品を積んだ列車の運行を(ドイツへの逃走を)妨害します。
で…原作で分かるとおり、史実に基づいています。
しかし、作戦そのものはうまくいくものの、仕組んだ鉄道員たちは次々にドイツ軍に処刑されてしまいます。
で、くだんの言葉。 バート・ランカスター扮するラビシュ(主人公なので、最後まで生き延びますよ)をかくまったホテルの女主人(ジャンヌ・モロー)の言葉です。
(自分の物でもない)美術品とやらと、自分や家族の命と、どちらが大切なの?と…
(今思い出しました。ジャンヌ・モローで、引っかかってきてレンタルしたのでした)
こう書くと、ある意味単純な戦勝国側の描いたレジスタンス万歳映画に見えちゃいますが…
最後の場面。敗走するドイツ軍にとり残され…いや、一人美術品とともに列車のそばに残る大佐…そばには、美術品を守ったものの、ドイツ軍の機銃掃射の犠牲となった鉄道員たちが死屍累々…その大佐が、ラビシュに言います。
「君は勝ったつもりか?・・・豚どもに芸術は解るまい。この絵は私のものだ・・・」
ここで、この映画がぐぐっと深く、そしてより重いものになります。
ラビッシュたちの行ったことは…もちろん、美術品を守ったという点で大きな意味のあることですが、彼らにとってみれば…命をかけてまで守るべき物だったのか、守るべき価値があると思っていたのか。(なんとなく画家の名前は知っていても、その価値を分かってないことが描かれています)
ラビッシュは、せっかく美術品を守ったのに、仲間は全滅、女主人からは冒頭の言葉、大佐からはお前には美術品の価値なんか分からない(この美術品を守る資格なんてない)、との言葉を浴びせられ…
美術品は人命よりも尊いか 『大列車作戦』 – 字幕映画のススメ – Yahoo!ブログ
「絵画の価値などお前になんか判るはずもない」 …
これ、美術品が人命より尊いか、と言うよりも、美術品は分かる人にとってのみ価値があるものであって…と言うことになりますかね。もとより、美術品と人命の価値を比べるのも、できない話ではありますが。
ドイツだからと言うわけでは無く、”価値観””信条”のための闘い、と言う意味で、デスラー総統を思い出したり出さなかったり…
ドイツ軍による略奪(未遂)は史実だとしても、このバルドハイム大佐は、映画の中だけの話で、実際は、とりあえず価値のある物は持ち逃げしよう、と言うことだったのかもしれませんけどね。
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