いやいや、また、荻上作品です。第二作目。
恋は五・七・五! - 映画作品紹介
恋は五・七・五 !
主役は、そうだったのか。ググってみると、爽健美茶のCMの「関めぐみ」。なるほど、スッキリさわやかに、クラスで浮いている帰国子女を演じています。
まあ、第二作というか、初期作品だけあって、ちょっと硬いというか、?な部分(むだに思える演出)があるようにも思うのですが、そこはそれ、荻上直子さんですから、やはり、クスッと笑わせてくれる部分があって、最後は、ほんわか、いい気分にさせてくれます。
関めぐみ演じる治子は帰国子女で、クラスにうまく溶け込めないせいもあって、浮いた存在。目標がないというか・・・一方、その通う高校も、廃校の危機にあって、なんとか名を残したい・・・と言うことで、たまたま(と言うか、無理して、と言うか)俳句部を作って、最低限の人数の5人を集めて、俳句甲子園に臨むことに・・・しかし、今まで俳句を詠んだこともない5人に、俳句甲子園の連覇をねらう古池高校(名前が・・・)に勝ち目はあるのか?
これ、本当にある俳句甲子園を見たプロデューサーの電話で決まった作品だそうで、史上初の文系スポ根ドラマ・・・そういえば、書道のとめはねっ! 鈴里高校書道部 も面白いんだけど、これ、映画にならないかな~
話は戻って、俳句甲子園の開かれる松山は、文字通り街が俳句でいっぱい。子規を初めとする歌人の碑や史跡がたくさんあるし、あちこちに俳句のポストがあって投句できるし、なんだか、楽しそう・・・(って、本当に興味が無い人は、住みにくかったりして?)
松山城にも、天気のいい日に登ってみると、すごく景色が良くて気持ちよくって・・・楽しく句が作れそうな気がしてきます。
そう、この映画のキーワードは、 「楽しんで」詠む ということでしょう。
顧問のマスオ先生も、「楽しんで詠んでください。楽しく詠んだ俳句は、しっかり伝わるはずです」と生徒を指導します。
当然異論(と言うか、考え方、と言うか)があるでしょうが、ウクレレ大好きなPちゃんが、相手の古池高校の句に対して「黒南風なんて(重苦しい)ものを詠んで楽しいの?本当に自分で見たの?」というのは、素人(いや、部員だけど)なりに、楽しもう、楽しむ気持ちを大切にしようという気持ちの表れで、それはもしかしたら、子規の「(自然主義的)写実による生活詠」を地で行ったもののような気がしてきます。
最後の治子の句は、今まで囚われていたというか、帰国子女だからとか、そんなことで自分を閉じ込めていた殻から飛び跳ねた治子自身の気持ちがよく伝わってくる、ストレートにいい句でした。
これが、あの、かもめ食堂につながっていくんですね~
LEAVE A REPLY